本日は、次世代を担う台湾の人気若手バンド「告五人(Accusefive)」をご紹介します。
ベテラン勢が多く活躍する台湾の音楽シーンにおいて、告五人は2017年4月に結成された、全員が1990年代以降生まれの比較的若いバンドです。メンバーは、ボーカルの犬青、ギター&ボーカルの雲安、ドラムの哲謙の3人からなるスリーピースバンド。
エモーショナルな楽曲に透明感のある歌声が重なる告五人の音楽は、一度聴けばハマること間違いなしです。
それでは、オススメ曲の紹介へ行ってみましょう!
好不容易 Finally
まずは何と言ってもこの『好不容易(Finally)』を聴いてみてください。
この曲は、以前からこのブログでもたびたび取り上げている台湾ドラマ『華燈初上』のエンディング曲として使用されています。
MVにはドラマで主人公を演じている林心如(ルビー・リン)も出演しており、ドラマの世界観とリンクした映像にも注目です。
思わず口ずさみたくなるAメロ、そして優しくもエモーショナルなサビは、何度聴いても鳥肌が立つような美しさ。
“楽曲を最優先する”台湾音楽の魅力が、この1曲にぎゅっと詰まっていると感じました。
愛在夏天 Love In Summer
次にご紹介するのは『愛在夏天(Love In Summer)』です。
この楽曲は、夏の夕暮れを思い起こさせるような、どこか切なくて温かいナンバー。
MVでは、ひとりの男性が遊園地でかつての思い出を辿るような物語が描かれており、楽曲の世界観と見事にリンクしています。
3人編成のバンドサウンドを軸にしながら、そこにストリングスが加わることで、楽曲に奥行きと重厚感が生まれています。
犬青と雲安のボーカルの掛け合いも印象的で、男女ツインボーカルならではの表現力が楽曲全体を美しく引き立てています。
告五人の持つポップセンスと繊細さが存分に味わえる一曲です。
愛人錯過 Somewhere in time
続いてご紹介するのは『愛人錯過(Somewhere in Time)』です。
バッキングギターのコード弾きと、ストレートに刻まれるビートが印象的なこの曲。
そこにドラマティックなメロディーと、どこかヒステリックなギターのアルペジオが重なり、不穏さと美しさが同居する独特の雰囲気を生み出しています。
告五人の楽曲に共通する特徴として、曲の最大の盛り上がりをあえてラストに持ってくる構成がよく見られますが、この曲でもそのスタイルが光ります。
それは3人の音楽に対する自信の表れでもあり、「伝わる音」を大切にする姿勢がしっかりと感じられる一曲です。
帶我去找夜生活 Night life.Take us to the light
最後にご紹介するのは『帶我去找夜生活(Night Life. Take Us to the Light)』です。
MVの舞台はなんと東京。私たち日本人にとって馴染み深い場所が次々と登場しますが、海外バンドの視点を通して見ると、普段見慣れているはずの景色もどこか新鮮で、まるで別の都市のように映ります。
今回ご紹介した楽曲の中では最も明るく、ポップな雰囲気のあるナンバーですが、そこにもやはり告五人らしさがしっかりと刻まれています。
キャッチーで心に残るメロディーと、バンドならではの感性が融合した楽曲は、聴く人の心を優しく、そしてしっかりと掴んで離しません。
台湾音楽のブレない方向性
さて、今回ご紹介した“告五人(Accusefive)”はいかがでしたでしょうか。
確かに比較的若いバンドではありますが、彼らが奏でる音楽には、決して奇をてらうことのない誠実さがあります。斬新さを追い求めるのではなく、あくまで「楽曲そのもの」を大切にする姿勢──それは、台湾音楽シーンが一貫して持ち続けてきた美学であり、彼らもその流れの中で確実に進化を遂げているバンドだと感じました。
「音楽、楽曲を最優先して、純粋に良い曲を届ける」
それは今の日本の音楽業界が、どこかで置き去りにしてしまった感覚かもしれません。そして同時に、台湾の人々が“自分の耳で良い音楽を選ぶ力”を持っているということの証明でもあります。
こんなバンドが自然と出てくる台湾の音楽シーン。正直、日本人としては少し羨ましくもありますが、それ以上に台湾の音楽の未来がとても明るく、希望に満ちているように思いました。
あなたは、“告五人(Accusefive)”の音楽を聴いて、どのような想いを抱かれましたか?
それでは、今回はこの辺で。
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Chan Kei Profile

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