台湾・新竹といえば、苗栗と同じく客家文化が色濃く残る地域として知られています。また、IT関連の工場や企業が集まっていることから「台湾のシリコンバレー」とも呼ばれています。
観光ではついスルーされがちですが、台北からのアクセスも良く、魅力的な観光スポットがたくさんあります。今回はそんな新竹の定番観光地からグルメ、Bar、カフェ、ホテルまで幅広くまとめてご紹介します。
ぜひ皆様の台湾旅行の参考にしてもらえると嬉しいです。
新竹でオススメの観光地
まずは新竹のおすすめ定番観光地をご紹介します。
新竹駅から徒歩で行けるスポットを中心に、少し離れた観光地まで幅広く網羅しました。新竹の観光地は、客家文化にちなんだ歴史を感じられるスポットが多いのが特徴です。
台北とは一味違った台湾観光を、ぜひ新竹で楽しんでみてください。
新竹駅

新竹を訪れたら、まず立ち寄りたいのが「新竹駅」です。
現在の駅舎は、日本統治時代の1913年(大正2年)3月31日に完成したもので、現存する台湾最古の駅舎として知られています。バロック建築とゴシック建築が融合した独特のデザインは、当時台湾総督府鉄道局に所属していた建築士・松崎万長(まつがさき つむなが)によって設計されました。
戦後も長らく地域の人々に利用され続けてきたこの駅舎ですが、1994年から台湾の学者や有志による保存活動が展開され、その結果1998年6月23日に国定古蹟に指定されました。
100年以上にわたり、新竹の街と共に歩んできた歴史的建築。旅のスタート地点としてはもちろん、建築好きや歴史好きにもおすすめのスポットです。
迎曦門

新竹市の中心に立つ「迎曦門」は、清代に築かれた竹塹城(ちくせんじょう)の城門のひとつで、現在まで残っている唯一の城門です。1829年に完成したもので、長い歴史を持つ貴重な建築として国定古蹟に指定されています。
かつての竹塹城の面影を伝える文化遺産であり、新竹の歴史を象徴するランドマークとして市民や観光客に親しまれています。
新竹動物園

1936年に開園した「新竹市立動物園(Hsinchu Zoo)」は、台湾で最も歴史のある動物園です。小規模ながら、旧正門や石灯籠など創立当時の面影が残り、趣ある雰囲気が楽しめます。
2017年から大規模な再生計画が行われ、動物たちが自然に近い環境で暮らせるよう整備されました。2019年12月にリニューアルオープンし、現在は約50種250匹の動物を飼育。新竹公園と隣接しており、散策や家族連れのお出かけにも人気のスポットです。
新竹市立動物園
WEB SITE
新竹都城隍廟

1748年に建立された「新竹都城隍廟」は、城隍爺を祀る台湾でも格式の高い廟で、新竹を代表する信仰と文化の中心です。廟身は市定古跡に指定されており、立派な木造建築や石獅子、八卦藻井など、歴史を感じる装飾が数多く残っています。
都城隍廟では、日常の参拝はもちろん、農暦7月の中元祭や城隍爺の誕辰祭など盛大な宗教行事が行われ、地元の人々や観光客で賑わいます。また境内には月下老人や註生娘娘などの神も祀られており、縁結びや安産祈願の参拝スポットとしても人気です。
新竹に訪れるなら、歴史的建築と独特の宗教文化を体感できるこの廟は外せない観光名所です。
新瓦屋客家文化保存區

「新瓦屋」は、新竹県竹北市にある清朝時代から続く客家集落で、2005年に台湾初の客家文化保存区として整備されました。林家によって1805年ごろに建てられた公廳「忠孝堂」を中心に、伝統的な「伙房屋」形式の建物が並ぶ防御型の集落です。
建物は正身と横屋、天井を備え、屋外には穀物を干す「禾埕」があり、稲田や水路に囲まれた典型的な客家の生活様式を今に伝えています。かつては200人規模の住民が暮らしていましたが、近年は保存区として文化活動や観光に活用されています。
歴史的な建築と客家文化を体感できるスポットとして、新竹観光でぜひ訪れたい場所です。
内灣老街

「内灣老街」は、客家文化が色濃く残る昔ながらの街並みで、内灣駅や内灣戲院、内灣吊橋などが見どころです。かつては林業・鉱業の輸送路として賑わい、1950年代には街道沿いに多くの人が行き交いました。
日治時代建造の内灣戲院や警察署など、歴史的建築が現在も残り、赤レンガと木造の伝統的な街屋が独特の景観を作っています。また、漫画家・劉興欽の作品をテーマに観光振興が行われ、現在は鉄道観光とともに多くの観光客が訪れるスポットです。
街には百年以上の桂花樹もあり、のんびり散策しながら客家文化や歴史を感じられる魅力的な観光地です。
六福村

台湾・新竹県関西鎮にある六福村は、1979年に開園した野生動物園を前身とするテーマパークです。1994年に最初のテーマエリア「アメリカ大西部」がオープンし、現在は「中央魔術噴泉」「アメリカ大西部」「南太平洋」「アラビアンパレス」「アフリカ部族(野生動物園)」「六福水上公園」の6つのエリアで構成されています。
園内では、U字型の吊り下げ式コースター「笑傲飛鷹」や自由落下アトラクション「大怒神」、海賊テーマの「大海盜」、愛琴海風の水上公園など、アトラクション・動物園・水遊びが一度に楽しめます。
季節ごとのイベントや子ども向けの入場無料デーもあり、家族連れに人気。将来的には温泉施設も導入し、1年中楽しめるレジャー施設を目指しています。
六福村主題遊樂園
Web site
湖口老街

湖口老街は台湾・新竹県湖口郷にある歴史ある老街です。清代の開墾と鉄道の整備で「大湖口」として栄え、日治時代には商業の中心地としてにぎわいました。1929年に鉄道ルートが変わって人の流れは減りましたが、そのおかげで昔ながらの建物や街並みがよく残っています。
老街は3つの通りで構成され、三元宮や老湖口天主堂などの歴史的建築が点在。レンガ造りの建物にアーケードや拱型の窓が並び、石畳や緑化も整備されているので、散策するだけでも楽しいスポットです。
また、老街は1985年公開の映画『霊幻道士』1作目のロケ地としても有名で、映画ファンにも人気。
近年は住民と行政が協力して老街の整備・保存が進められ、昔ながらの風情と観光地としての魅力が両立した街になっています。
湖南村生態戦車公園

湖南生態戦車公園は、新竹県湖南村にあるユニークな戦車テーマの公園です。湖口は陸軍装甲兵学校の所在地であるため、退役した戦車や装甲車が展示され、老街とはまた違った景観を楽しめます。
毎年4月〜5月にはアブラギリの花が咲き、展示されている戦車とともに写真スポットとしても人気です。小さな公園ですが、地元住民にとって憩いの場所であり、観光客にもおすすめのスポットです。
青草湖

青草湖は新竹市東區にある湖で、市街地から約4kmの場所にあります。もともとは水をためるために作られましたが、長い間土や砂がたまり、水が少なくなってしまったこともあり、一時は「青草の湖」と呼ばれるほど荒れていました。
しかし2007年、新竹市政府の整備により湖の景色はよみがえり、遊歩道や桟橋も整備されました。
湖の周りは自然が豊かで、バードウォッチングなども楽しめます。地元の人々の憩いの場であり、観光客にもおすすめのスポットです。
新竹南寮漁港

新竹市北区にある漁港で、市街地からもアクセスしやすいスポットです。
清代から続く歴史ある港で、1959年に現在の南寮漁港が整備され、1991年に新竹漁港として稼働。漁船や漁業施設が並び、新鮮な魚介を買える直売所もあります。周辺は散歩道やサイクリングコースが整備され、景色や夕日を楽しめる観光スポットです。
Big City

新竹で買い物するならBig Cityがオススメ。北台湾でも最大級のショッピングモールで、ファッションやグルメ、カフェ、エンタメまで色々揃っているから、何をするにも困りません。館内は広くて見応えたっぷり、一日中ショッピングを楽しめます。
台鉄新竹駅からは無料シャトルバスも運行しているのでアクセスも便利。買い物もご飯も遊びもまとめて楽しめるおすすめスポットです。
新竹でオススメのグルメスポット
続いては、新竹のおすすめグルメスポットをご紹介します。
実は新竹は「美食の砂漠」と呼ばれることもある地域ですが、私自身はそうは思いません。実際に訪れてみると、美味しいお店にたくさん出会うことができました。
どのお店も魅力的で本当に美味しいので、ぜひ新竹旅行の参考にしていただければ嬉しいです。
阿城號米粉

まず新竹と言えば、なんといっても米粉(ビーフン)が有名です。新竹に吹く強い風のおかげで、米粉がしっかり乾燥し、美味しさが増すんだとか。
そんな新竹で本格的なビーフンを味わうなら「阿城號米粉」がオススメ。地元の人々からも長年愛されているお店で、シンプルながら旨味たっぷりのビーフン料理を楽しめます。ランチやディナーに立ち寄れば、新竹ならではの味覚を存分に堪能できるでしょう。観光の合間に地元グルメを味わいたい方にもぴったりのお店です。
阿富滷肉飯

台湾と言えば、やっぱり滷肉飯(ルーローハン)が有名です。まさに台湾のソウルフードと言える一品です。
新竹にも美味しい滷肉飯のお店はいくつもありますが、中でもオススメなのが「阿富滷肉飯」。見た目はシンプルですが、味付けのバランスが絶妙で、これまで食べた滷肉飯の中でも特に美味しかった一軒です。
新竹を訪れる際は、ぜひ立ち寄って本場の味を楽しんでみてください。
乾家肉粽粿粽大王

台湾にはたくさん有名な食べ物がありますが、粽子(ちまき)もそのひとつです。
台湾では毎年6月に端午節という祝日があり、ドラゴンボートレースを見ながら粽子を食べるという風習があります。台湾を訪れた際は、ぜひ粽子も味わってみてください。
新竹で粽子を食べるなら、「乾家肉粽粿粽大王」がおすすめ。もちもちのお米とゴロッとした大きめの具材の相性が抜群で、一つでも大満足のボリュームです。
新竹でオススメのBar
続いては、新竹でおすすめのBarをご紹介します。
せっかく海外旅行に来たからには、夜もお酒を飲んで楽しみたいですよね。新竹には雰囲気の良いおすすめのBarが2軒あり、どちらも落ち着いた空間でお酒と会話を楽しむことができます。
ぜひ、新竹の夜を彩る素敵なひとときをお過ごしください。
Bar Reviver

まず新竹でおすすめしたいのは「Bar Reviver」。都城隍廟周辺ではありませんが、新竹駅から近くアクセスは抜群。
入り口はラーメン屋の中にあり、まるで隠れ家のような雰囲気です。店員さんの接客や技術もとても丁寧で、カクテルの味もピカイチ。新竹の夜を素敵に彩ってくれる、おすすめのスポットです。
Bar Reviver 新竹酒吧
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BAR SPEAKEASY 竹

都城隍廟周辺で飲みたいなら「BAR SPEAKEASY 竹」がおすすめです。落ち着いた大人の雰囲気で、バーテンダーさんとの距離感も心地よく、つい長居してしまう素敵なお店です。もちろん、お酒の味も最高で、新竹の夜をゆったり楽しみたい人にぴったりです。
BAR SPEAKEASY 竹
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新竹でオススメのカフェ
次は、新竹でおすすめのカフェをご紹介します。
私が訪れたのは2軒で、どちらも軽食やお茶、ケーキがとても美味しく、さらに写真映えも抜群。観光を始める前のひと休みや、歩き疲れた後のリフレッシュにぴったりです。
ぜひ新竹でゆったりとしたカフェタイムを楽しんでみてください。
克蔓莉咖啡館K.memory

新竹で軽食やお茶を楽しみたいなら、新竹駅前にある「克蔓莉咖啡館 K.memory」がおすすめです。メニューはどれもおしゃれで写真映えするものばかり。ゆっくり落ち着いて休憩したいときにぴったりのカフェです。
克蔓莉珈琲餐館
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慢慢手作甜點

新竹で可愛いケーキを楽しみたいなら、「慢慢手作甜點」がおすすめです。ドリンクもケーキもどれも美味しく、見た目も可愛いので写真映えも抜群。ただし、遅い時間に行くと売り切れの商品も多いので注意してください。
慢慢甜點
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新竹でオススメのホテル
最後に、新竹でおすすめのホテルをご紹介します。
新竹はドミトリーなどのホステルは少なめですが、その代わりリーズナブルな料金で朝食付きという、コスパ抜群のホテルが揃っています。
まるで家に帰ってきたようなアットホームな雰囲気のホテルばかりなので、新竹に宿泊の際はぜひ参考にしてみてください。
東賓ホテル

新竹でまずおすすめのホテルは「東賓ホテル」です。駅前にあるのでアクセスが良く、リーズナブルな料金で朝食もついています。ラブホテルのような内装が気にならなければ、コスパ抜群の宿としておすすめです。
華泰経典旅店

東賓ホテルと同じようなリーズナブルなホテルに宿泊したい場合は「華泰経典旅店」もおすすめです。
少し設備や建物の古さは感じますが、スタッフの方は親切で、もちろん朝食もついています。
新竹旅行を楽しもう
というわけで今回は新竹について深掘りしてみました。たしかに華やかさでは台北などに劣る部分もありますが、私自身何度も足を運ぶうちに、新竹ならではの魅力をたくさん感じています。台湾好きの方にはぜひ訪れてほしい地域です。
新竹にいると「どうして日本人が新竹に?」と地元の方に驚かれることもありますが、それだけ観光地化されすぎていない、素顔の台湾を感じられる場所だと思います。
普段は台北ばかり行っているけれど、もっとローカルな雰囲気も味わってみたい…という方には、新竹はきっと新しい発見を与えてくれるはず。次の台湾旅行の候補にぜひ加えてみてください。
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Chan Kei Profile

- 写真や動画を通して旅の魅力を伝えています。
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