以前当ブログで台湾のパンクシーンの先駆者、滅火器 Fire EX.をご紹介しましたが、今回は台湾のPOP PUNKバンド『怕胖團(PAPUN BAND)』をご紹介します。
ちなみに『怕胖團』は「脂肪を恐れるグループ」という意味で、その名前の通り、メンバーにはボリューム感のあるキャラクターも特徴の一つです。
見た目からはマキシマムザホルモンのようなラウドロックを想像していましたが、彼らの音楽はまさにPOP PUNK。
メロディアスで聴きやすい楽曲が多いのが魅力です。
まずはぜひ曲を聴いてみてください。早速、おすすめの曲をご紹介していきます。
請記得揍我一拳 Remember to Punch Me In The End
まずご紹介するのは、『請記得揍我一拳(Remember to Punch Me In The End)』という曲です。
イントロのギターの音色がとても印象的ですが、それ以上にどこか懐かしくて、つい口ずさんでしまいたくなるようなサビのメロディーが美しくて秀逸です。
音数やアレンジを最小限に抑えることで、メロディーの魅力をしっかり引き立てています。
タイトルの『請記得揍我一拳』(「私を殴るのを忘れないでください」)も、ユニークでまさにパンクらしいセンスだなと感じました。
月旁月月光
次にご紹介する曲は『月旁月光』です。
ピアノの音色が印象的な静かなバラードかと思いきや、バンドが入ってからは怕胖團(PAPUN BAND)らしさが一気にあふれる構成になっています。
特にドラムのハイハットのオープンクローズを多用した裏打ちリズムが、とても心地よく響きます。
彼らの曲はストレートなものが多いイメージですが、この曲は展開がかなり激しく、聴いていてワクワクさせられます。
それでもやはり一番注目したいのは、サビのメロディーの美しさでしょう。
魚
続いてご紹介するのは、『魚』という曲です。
この曲は非常に有名で、台湾の若手歌手である魏嘉瑩(Arrow Wei)や琳誼(Ring)といったアーティストたちがカバーを発表しています。
それぞれのバージョンが全く違った印象なので、聴き比べてみるのもとても面白く、興味深いです。
オリジナルバージョンも他の曲と同様にシンプルなアレンジですが、楽器の音数が少ない分、コーラスがボーカルを補完する形となっていて、聴きごたえがあります。
聴いているとまるで水中にいるかのような感覚になり、不思議な雰囲気が漂う一曲です。
20世紀少年
最後にご紹介するのは『20世紀少年』という曲です。
タイトルの通り、浦沢直樹の漫画『20世紀少年』からインスパイアされているようです。
また、他の曲のMV予告編では『エヴァンゲリオン』に影響を受けたと思われる演出も見られるため、彼らは日本のアニメに強い関心を持っているのかもしれません。
楽曲はスピード感あふれる展開で、日本の青春パンクを彷彿とさせます。
明るく合唱にぴったりの曲調で、まさにライブで盛り上がる一曲です。
バンドやろうぜ
さて、今回の『怕胖團(PAPUN BAND)』の紹介はいかがでしたでしょうか。
オシャレで小難しい音楽が評価されがちな今の時代にあって、怕胖團の曲は聴いていてほっとできる、そんな魅力があります。
どこか懐かしさを感じさせるメロディーに触れると、つい「バンドやろうぜ!」と言いたくなってしまいました。
それはきっと、青春時代に感じた初期衝動を思い出させてくれる力が、怕胖團の楽曲にたくさん詰まっているからなのでしょう。
久しぶりに素敵なバンドと出会えた喜びを、皆さんと共有できたら嬉しいです。
それでは、本日はこの辺で。
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