【台湾・台東の布農部落休閒農場(ブヌン族村)】原住民の歌・弓矢・料理を体験できるテーマパークに行ってみた

【台湾・台東の布農部落休閒農場(ブヌン族村)】原住民の歌・弓矢・料理を体験できるテーマパークに行ってみた
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台湾旅行も何度か経験すると、台北や夜市だけじゃない「もっと深い台湾」を知りたくなりますよね。今回はそんな旅好きのあなたにぴったりの場所、台湾東部・台東にある「布農部落休閒農場(ブヌン族村)」をご紹介します。

ここはブヌン族という台湾の原住民族の文化を気軽に体験できるテーマパークのような施設で、伝統的な歌のライブを観たり、弓矢体験をしたり、山の幸を使った原住民料理を味わったりできます。

この記事では「台湾に原住民っているの?」というところから、実際に私が体験したライブ、弓矢、料理のことまで詳しくお伝えします。ちょっと普通の観光地とは違う台湾旅がしたい方はぜひ読んでみてくださいね。

↑実際にブヌン族村を訪れた際の様子はこちらをチェック!

目次

台湾における「原住民」とは?

パイワン族
国立台湾博物館に展示されているパイワン族の写真

台湾における「原住民」とは、もともと台湾の島内に古くから暮らしてきた先住民族のことを指します。中華民国政府によって公式に認定されている原住民族は全部で16民族あり、その人口は約59万人。これは台湾総人口のおよそ2%にあたります。

彼らは独自の言語や文化、生活習慣を持ち、それぞれの民族が異なる伝統や祭りを守りながら暮らしています。主に台湾の東部や山岳地帯に居住しており、農耕や狩猟、漁労を伝統的な生業としてきました。

現代では都市部に出て働く人も増えていますが、伝統文化や言語の保存・復興に取り組む活動も盛んです。今回訪れたブヌン族はそのうちの一つで、多声合唱や狩猟文化が特徴的な民族です。こうした原住民文化は台湾の多様な文化を形作る重要な一部となっています。

※日本では「先住民」という表現が一般的ですが、台湾では「先」という言葉に“すでにいなくなった存在”というニュアンスがあるため、「原住民」という表現が正式に使われています。原住民は現在も台湾各地で暮らし、文化を大切に守り続けている存在です。

布農族(ブヌン族)ってどんな民族?

国立台湾博物館に展示されているブヌン族の人形
国立台湾博物館に展示されているブヌン族の人形

布農族(ブヌン族)は、台湾に住む16の原住民族のひとつで、主に中央山脈を中心に南投県、花蓮県、台東県、高雄市の山岳地帯に居住しています。人口は約5万人で、独自の言語であるブヌン語を話し、北部・中部・南部の3つの主要な方言に分かれています。

ブヌン族は、伝統的に狩猟民族としての側面が強く、狩猟の成功を祈る儀式や獲物の分配方法など独特の文化を持っています。かつては焼畑農業で粟や芋類を栽培していましたが、現在は果樹栽培も行うなど農業も営んでいます。

特に有名なのは「八部合唱」と呼ばれる独特の多声合唱の歌唱法です。荘厳で美しいハーモニーは世界的に評価されており、台湾を代表する文化の一つとなっています。

祭祀(さいし)では、豊作を祈る「パトンパトン(Pasibutbut)」という儀式や、獣の耳を弓矢で射る「射耳祭」といった伝統的な行事があります。社会組織は父系氏族による長老制度が基本で、村の重要な意思決定は各家族の長老が集まって行われます。

民族意識が非常に高く、独自の言語や文化を大切に守り続けている点も特徴のひとつです。今回訪れた布農部落休閒農場では、そんなブヌン族の伝統文化を気軽に体験できる場所として人気を集めています。

布農部落休閒農場とは?

ブヌン族村の入口
ブヌン族村の入口

布農部落休閒農場
台東県延平郷桃園村11区191号
WEB SITE→https://www.bunun.org.tw/

布農部落休閒農場(Bunun Tribe Leisure Farm)は、台湾の台東県にあるブヌン族の文化を体験できるレジャー施設です。原住民文化の継承と観光開発を目的としており、訪れる人がブヌン族の伝統や生活に触れられるよう多彩なプログラムが用意されています。

園内では、劇場での伝統舞踊や歌の披露を楽しめるほか、革彫刻や織物の手作り体験、地元食材を使った原住民料理のレストランやカフェも充実しています。さらに、宿泊施設もあり、ゆっくり滞在してより深い文化体験が可能です。

自然の中でリラックスしながら原住民文化に触れられるスポットとして人気を集めています。

チケット料金と営業時間について

入場料: 一人250元(7歳以下は無料)
この入場チケットは、園内での体験や食事、特産品の購入などに利用できます。

  • 「特産センター」での買い物
  • 弓矢射撃・手作り石鹸・機織り・レザーカービングなどの体験
  • 先住民風料理やカフェでの飲食

※チケット1枚あたり100元分として利用可能。ただし、1つの商品につき1枚のみ使用可。複数枚をまとめて使うことはできません。

営業時間:

曜日時間
月~土08:00 ~ 17:00
日曜日08:00 ~ 12:00

アクセス情報

バス
臺東轉運站から、台灣好行【縱谷鹿野線(8168A)】のバスに乗車し、「布農部落」停留所で下車。約1時間ほどの距離にあります。
ただし本数が少ないため、事前に時刻表を確認することをおすすめします。
より詳しい時刻表はこちら

原住民文化に興味がある方や、自然の中でゆったり過ごしたい方にはぴったりの場所です。訪れる際はぜひアクセス方法を事前に調べて、快適な旅にしてくださいね。

 台灣好行 縱谷鹿野線(8168A)
台灣好行 縱谷鹿野線(8168A)
台灣好行 縱谷鹿野線(8168A)
臺東轉運站から行きの時刻表
帰りの時刻表
布農部落から帰りの時刻表

↑台東バスターミナルの地図。台東の中心地と台鐵台東駅はかなり距離が離れているので注意が必要です。

実際に訪れてみて

布農部落休閒農場での体験は、とても印象的で充実したものでした。まず、劇場で聴いたブヌン族の伝統的な歌のライブは、まさに圧巻。荘厳で美しい多声合唱は、言葉がわからなくても心に響く力強さがあり、どんどん引き込まれてしまいました。ブヌン族の文化の深さを感じることができました。

ブヌン族の伝統的な歌
ブヌン族の伝統的な歌唱ライブ

次に体験したのは弓矢体験。実際に弓を手に取り、的を狙って矢を放つというアクティビティは、狩猟民族としてのブヌン族の歴史を肌で感じられる貴重な機会でした。的に当たったときの達成感もあり、大人も子どもも楽しめる内容です。担当してくれたスタッフさんはとても良い方でテンションも高く大いに盛り上げてくれました。

ブヌン族村
スタッフさんがポーズの指定までしてくれました((笑))

そして、地元の食材を使った原住民料理も味わいました。内容は正確には分からないのですが、鹿肉、山菜、タロイモなど、普段の台湾料理とは違った風味が新鮮で、自然の恵みを感じられる食事でした。料理を通じて文化に触れることができ、旅の思い出がさらに深まりました。

ブヌン族の原住民料理
ブヌン族の美味しい原住民料理

このように、歌のライブ、弓矢体験、原住民料理の三つを通して、五感でブヌン族の文化を感じられる素敵な体験となりました。

ちなみに原住民料理については、私がチケットを買う際にスタッフさんに「料理はどこで食べられますか?」と尋ねたところ、少し慌てた様子で各所に連絡を取り、「〇時にここに来てください」と指定されました。どうやら原住民料理を希望する場合は、入場時にその旨を伝えて予約しておく必要があるようです。食事を確実に楽しみたい方は、早めにスタッフに相談することをおすすめします。

なお、以前はKKdayで入場チケットや食事体験がセットになったパッケージも販売されていましたが、現在は完売表示が続いています。気になる方は公式サイトや旅行代理店などで最新情報を確認するのがおすすめです。

実際に訪れる前は、博物館や文化館のように、ブヌン族の歴史や生活の背景をじっくり学べる展示施設なのかな?と想像していました。ところが行ってみると、雰囲気はもう少し開放的で、体験を通じて文化に触れることができる“参加型”の施設でした。

歌のライブや弓矢体験、料理を味わう時間など、どれも座って見て学ぶというより「体で感じる」ことが中心。説明パネルや展示は最小限なので、歴史を深く掘り下げたい人には少し物足りないかもしれませんが、ブヌン族の空気や感覚をダイレクトに体験できるのはこの場所ならではだと思います。

原住民文化を体験しよう

屏東出身の原住民歌手“安岳”
屏東出身の原住民歌手“安岳”

「台湾の原住民文化」と聞くと、どこか遠い存在に感じるかもしれません。けれど、台東の布農部落休閒農場でブヌン族の歌を聴いたとき、ただ“観光”という言葉では片づけられない、もっと深いものを感じました。

実はブヌン族村を訪れた一年半後、台湾南部の町『恒春』のBarでも屏東出身の原住民歌手“安岳”と出会いました。
たまたま彼がその日Barライブをしていて、お酒を飲みながら耳を傾けていたのですが、心を揺さぶるような力強い歌声に思わず感動してしまいました。
ライブの後、一緒にお酒を飲みながら文化や音楽の話をしようと思っていたのですが、気がつけば1時間以上スラムダンクの話で盛り上がっていました。それもまた、台湾らしいあたたかさを感じた忘れられない思い出です。

原住民の歌手といえば、台東出身の家家(ジアジア)も有名ですよね。彼女のパワフルな歌声を聴くと、あの感動が思い出されます。もしかすると、歌のうまさは文化や生活に根付いた、ある種の“遺伝子”なのかもしれません。

ほんの数時間の体験や出会いだったとしても、それが旅の記憶に残る濃い時間になることがあります。台湾の原住民文化に少しでも触れてみたいと思ったら、ぜひ一歩踏み出してみてください。予想もしていなかった“心の旅”が、そこに待っているかもしれません。

私のSNSYouTubeでは最新の台湾情報を随時更新しているので、是非フォロー、チャンネル登録をお願いいたします。それでは今回はこの辺で。

Chan Kei Profile

Chan Kei
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写真や動画を通して旅の魅力を伝えています。
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