台湾・高雄の南。東港からフェリーでわずか約30分。
そこには、美しいエメラルドグリーンの海と、ゆったりとした時間が流れる小さな離島「小琉球(シャオリウチウ)」があります。
本島とはまた違った、南国ならではの空気と人の温かさが魅力のこの島は、近年ローカル旅が好きな方にも人気の観光地です。
今回はそんな小琉球で、ウミガメと出会える半潜水艇ツアー参加や、のんびりとした島内散策をして、自然とふれあいながらリラックスできる旅をしてきました。
この記事では、実際に体験したアクティビティを中心に、小琉球の魅力をたっぷりとご紹介します。これから訪れる方の参考になれば嬉しいです。
アクセス
まずは小琉球へのアクセスを解説したいと思います。
台湾好行・大鵬灣琉球線で東港へ
小琉球へは屏東県の東港からフェリーに乗ってアクセスする必要があります。
ほとんどの方は私と同じく高雄からの出発になると思いますが、その場合は高鐵左營駅からバス(台湾好行・大鵬灣琉球線)に乗車し、「東琉線碼頭」バス停まで向かいます。
バスの所要時間はおおよそ50分程度。
途中にトイレ休憩はないので、出発前に駅でトイレを済ませておくのがおすすめです。
👉 台湾好行・大鵬灣琉球線の公式サイトはこちら
↑高鐵左營駅のバス乗り場地図
フェリーで東港から小琉球へ

東港から小琉球へはフェリーでアクセスとなります。所要時間は約20~30分です。東港には複数のフェリー会社があり、それぞれ運航スケジュールが異なるため、事前に確認が必要です。
小琉球へ行くフェリーを運航している会社は3社。
私は今回、泰富航運を利用しました。
往復の乗船チケットは公式サイトから事前に予約しましたが、中国語のサイトでの予約が不安な方は、KKdayなどの日本語対応サイトを利用するのもおすすめです。

港に到着したら、予約したフェリー会社のカウンターへ行き、チケットの引き換えを行います。
注意点として、予約していても乗船便が満席の場合、次の便に回されてしまう可能性があります。特に夏休みなどの繁忙期は要注意です。時間に余裕をもって行動しましょう。

↑東港のフェリー乗り場地図
両替が可能に
2025年3月20日からは、小琉球の郵便局(琉球郵局)で外貨両替サービスが始まりました。これまで島内では外貨を扱う金融機関がなく、海外からの旅行者が現金の両替に困るケースもありましたが、ようやくこの問題が解消されつつあります。
取り扱っているのは、日本円・米ドル・ユーロ・人民元・香港ドルの5通貨。近年、小琉球を訪れる外国人観光客の数が急増しており、それに対応する形で中華郵政がサービスを開始しました。
小さな離島ながら、観光客の利便性をしっかり考えてくれているのが嬉しいポイント。海外から訪れる方にとって、さらに安心して楽しめる島になりそうです。
↑琉球郵局の地図
オススメのホテル

小琉球に到着したら、まずは宿泊先へチェックイン。
私は港のすぐ近くにある「小琉球緑蠵龜潛水住宿(Green Sea Turtle Diving Hostel)」を予約していました。
チェックインは14時から可能なので、フェリーで到着してそのまま荷物を預けられてとても便利。
予約したお部屋はドミトリータイプでしたが、私が滞在した2日間は他に宿泊客がいなかったため、少し寂しくもありつつ快適に過ごすことができました。
宿泊料金は一泊あたり約3,500円ほどと、とてもリーズナブル。
スタッフの方々もとても親切で、ビールやおつまみをご馳走してくれるなど温かいおもてなしも。
南の島の波の音を聞きながら飲むビールはやはり格別で、「また泊まりたい」と思える宿でした。

アクティビティ
小琉球では、島の美しい自然を活かしたさまざまなアクティビティを楽しむことができます。
シュノーケリングやサップなど海で思いきり遊べるアクティビティはもちろん、海に入るのが苦手な方でも楽しめる体験が用意されているので、誰でも安心して楽しむことができます。
旅のスタイルは人それぞれ。アクティブに過ごすのも、のんびり癒やされるのも、どちらも叶えてくれるのが小琉球の魅力です。
自分にぴったりの過ごし方を見つけて、心に残る島時間を楽しんでみてください。
それでは、ここからは小琉球でおすすめのアクティビティを3つピックアップしてご紹介していきますね。
半潜水艦で海亀を見に行こう

今回私が体験したアクティビティのひとつが、半潜水艇に乗ってウミガメを観察するツアー。
実際に乗ってみたところ、船内はエアコンがしっかり効いていてとても快適でした。
ウミガメが現れるとスタッフさんが声をかけてくれるので、見逃す心配もありません。
「ウミガメを見たいけどシュノーケリングは不安…」
という方でも、濡れることなく小琉球の美しい海をしっかり楽しめるアクティビティです。


サップに乗り小琉球の海を堪能する
「せっかく小琉球に来たのだから、やっぱり海で遊びたい!」という方には、サップ(SUP)体験がおすすめです。
今回は私自身サップには参加しませんでしたが、以前沖縄の座間味島で体験したことがあります。
そのときは簡単な講習を受けた後すぐに海に出て、初心者の私でも転覆することなく楽しめました。
サップは安定感があり、年齢や体力を問わず挑戦しやすいアクティビティです。
のんびりと海の上を進む爽快感は、一度味わうとクセになりますよ!
鹿粼梅花鹿園区

お子様連れの方にぜひおすすめしたいのが、「鹿粼梅花鹿園區」です。
ここでは、かわいい梅花鹿(ホンシュウジカ)たちとふれあい体験ができ、子どもから大人まで楽しい時間を過ごせます。
園内では鹿に直接エサをあげたり、間近で写真を撮ったりすることができ、特に動物好きのお子さんにはたまらないスポット。
人懐っこい鹿も多く、ゆっくりと時間をかけてふれあえるのが魅力です。
海だけでなく、こうした動物とのふれあいができるスポットがあるのも小琉球ならではです
↑鹿粼梅花鹿園區の地図
小琉球の観光地をご紹介
小琉球は、台湾で唯一「珊瑚礁でできた島」として知られています。
美しい海岸線や、透明度の高い海、そして複雑で表情豊かな海底には、たくさんの海洋生物が生息しており、海の豊かさを全身で感じられる場所です。
島内には、「本当にここは珊瑚礁でできているんだな」と実感できるようなユニークな地形や観光スポットも点在していて、歩いて巡るだけでもとても楽しい島です。
小さな島ながら、自然の造形美と人々の暮らしが調和した独自の魅力が詰まっているのが小琉球。
ここでしか見られない風景や体験を、ぜひじっくり味わってみてください。
花瓶岩

まず最初にご紹介したいのが、小琉球のシンボルとも言える「花瓶岩(花瓶石)」です。
その名のとおり、まるで花瓶のような独特の形をした岩で、島を訪れた人が必ず立ち寄る定番スポットのひとつです。
この岩は、長い年月をかけて波や風に削られ、現在のような形になったといわれています。
特に晴れた日には、エメラルドグリーンの海を背景に、ぽつんと佇む姿がとても印象的で、まるでポストカードのような風景が広がります。
花瓶岩の周辺は浅瀬になっており、ウミガメが泳いでいる姿が見られることも。
朝、夕、夜と時間帯によって違った表情を楽しめるのも魅力です。
小琉球に来たら、まずはここで記念撮影をして旅のスタートを切ってみてはいかがでしょうか?
↑花瓶岩地図
美人洞~山豬溝~烏鬼洞

小琉球を訪れたらぜひチェックしておきたいのが、「烏鬼洞」「山豬溝」「美人洞」の三大観光スポットです。
これらのスポットは共通入場券(大人チケット1枚120元)で巡ることができるので、気軽に小琉球の自然や歴史に触れることができます。
それぞれの場所には、珊瑚礁の地形が作り出した鍾乳洞や、自然に囲まれた遊歩道、海が見渡せる絶景スポットが点在していて、歩くだけでも癒やされること間違いなし。
特に山豬溝では、緑に囲まれたトンネルのような道を進んでいく感覚がとても神秘的で、まるでジャングル探検のようなワクワク感があります。
また、こうした場所を巡っていると、「小琉球=海だけの島」というイメージがいい意味で裏切られるはず。
島の内部には意外にも豊かな森や岩場が広がっており、海と陸、両方の魅力を一度に楽しめるのが小琉球の大きな特徴です。
自然の中をのんびり散歩しながら、島の地形や歴史に思いをはせる時間も、小琉球の旅ならではの醍醐味。
ぜひ、時間に余裕を持って訪れてみてください。
↑山豬溝の地図
↑烏鬼洞の地図
↑美人洞の地図
小琉球諾亞方舟

小さなお子様連れの旅行にぴったりのスポットが、「小琉球諾亞方舟」です。
ここは水族館と小さな動物園が一体となった複合施設で、島の中でも珍しい“癒し系アクティビティスポット”として人気を集めています。
動物園エリアでは、人懐っこいアルパカやマイクロブタとふれあうことができ、動物好きの子どもたちにはたまらない体験になる事間違いありません。
一方、水族館エリアは規模こそ大きくありませんが、落ち着いた雰囲気の中で魚たちの泳ぐ姿を眺めることができる、ほっと一息つける空間が広がっています。
海の生き物とゆっくり向き合える環境は、にぎやかな観光とはまた違った魅力があります。
屋内施設なので、暑さの厳しい日や急な雨の日にも立ち寄りやすく、旅行中のちょっとした休憩場所としても最適です。
アクティブな観光の合間に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
↑小琉球諾亞方舟の地図
小琉球で素敵な体験を
今回は、小琉球で実際に体験したアクティビティを中心に、島の魅力をご紹介しました。
透明度の高い海でのウミガメ観察や、自然に囲まれた散策スポット、動物とのふれあいなど、小さな島ながらも充実した時間を過ごせる場所がたくさん詰まっているのが小琉球です。
高雄からアクセスしやすく、日帰りでも泊まりでも楽しめるのが嬉しいポイント。
ぜひ次の台湾旅行では、小琉球でしか味わえない“ゆるっと癒しの島時間”を体験してみてください。
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